「高知県ではムリかも…って、半分諦めてました」
ご入居後のお宅訪問 NO.062
南国市 Hさま邸 / 竣工 ▸ 2015年4月 / 設計 ▸ 岡本理絵
「高知県ではムリかも…って、半分諦めてました」
チラシに載った間取図を見ては「自分が住むならこんな家」と、えんぴつを走らせていた幼少期時代。奥さまのマイホームへの思いは人一倍でした。
旦那さまと結婚後、増税を前に家を建てようと動き始めましたが、「絶対!」とこだわっていた無垢の床、しっくいの塗り壁、セルロースファイバーの断熱材をそろえた住宅会社が見つからず、「高知県ではムリかも…」と一時はマンション購入を考えたお二人。
そんな時、「あったよ!」とインターネットで旦那さまが見つけたのが、タイセイホームでした。
すぐに「お家のなんでも相談会」に足を運び、担当の山本(社長)と資金計画のシミュレーション。奥さまは「欲しい素材が揃ったオーダーの家が、標準仕様でこの金額!?って驚きました」と、ゆとりのある家づくり計画に安心できました。
難航した土地探しでようやく見つけた土地は、山本に「高すぎ!買っちゃダメ!」と止められ断念しましたが、のちに山本からの紹介で予算も条件も合う土地に巡り会うことができました。旦那さまは「あの時必死になって止めてくれて良かった(笑)買っちょったらあとが大変やった」と首をたてに振ります。「知り合いのお兄さんみたいに親身になってくれたね」と、山本との思い出も色濃く残っています。
「根気強く向き合ってくれて、やりたいことを引き出してくれた」
いよいよ設計の打合せがスタート。奥さまは今までリサーチしてまとめてきた分厚い資料を出し、岡本(設計コーディネーター)に思いを伝えました。
アパートでの暮らしにくさを教訓に、家事動線は「コンパクトに」と希望。キッチン回りは、すぐ後ろに冷蔵庫やウォーターサーバー、食器や食料を隠せる大容量のパントリーを完備。使用頻度の高い調理器具などはすぐ取り出せるように上部に収納を作りつけました。家族が通るスペースや作業スペースを守りつつ、奥にあるお子さんの勉強スペースやリビングダイニングも同時に見渡せる配置です。
アパートでは洗濯物の収納場所がそれぞれに分かれていましたが、奥さまの「こんなイメージ…」をもとに、ここですべてが完結できるように工夫をこらしました。ランドリールームと脱衣所の間にある収納棚は、ただの棚のように見えて両側から引き出せるつくりになっています。脱衣所で脱いだ衣類は反対のランドリールームから取り出せるため、すぐに洗濯機へ。干して乾いた衣類は作りつけたカウンターでたたみ、また収納棚へ。着替え類やタオルなどは常時このコンパクトなスペースでやりくりできるようになりました。懸念された引き出しのストッパー対策もうまく施工することができ、「心配だったけどイメージ通りのものをつくってもらえました。本当に便利です!」と大満足のご様子。「岡本さんがいろんな注文に根気強く向き合ってくれて、やりたいことを引き出してくれた」と楽しかった打合せを振り返ります。
「伝えることが大事。一番良い方法をいっしょに探してくれるし、少しでも理想に近づけられる」
木の家になってからというもの、室内環境が大きく変わりました。アパート住まいでは年中湿気が多く、何をやっても消えないカビに悩まされていました。今ではカビも気持ち悪い湿気やべたつきも「ゼロ」だと言います。
驚いたのは、室内にエアコンが一台もないこと。夏は扇風機4台、冬はファンヒーター1台がHさま一家のスタイル。「夏場は一週間ぐらいどうしても暑い時はあるけど、それ以外は全然大丈夫」と言います。
旦那さまはこだわりの書庫&書斎スペースで一人の時間を楽しみ、たまに天井につけたスピーカーで音楽を聴きながら過ごすのがお好き。奥さまは塗り壁のコテ模様を粗くつけたまるで洞窟のような吹き抜けを寝転がって眺める時間が幸せ。かわいいお子さん二人は観音開きで大きく開放されたウッドデッキで遊ぶのが大好き。家族みんなの好きを集めたお家ができたのも、思いを伝えきれたからだと言います。
大満足の家づくりを通して、旦那さまから「理想を言ってできないことは仕方ないけど、伝えることが大事。一番良い方法をいっしょに探してくれるし、少しでも理想に近づけられるから」とアドバイスをいただきました。「子供が大きくなったらもっと理想に近づけたい」と、まだまだこれからが楽しみなHさまご家族の暮らしです。